こんにちは!スプレーゼ研究開発部のゆきです。
OEMのトキワさんの岐阜県にある工場に行ってきました!
皆様が毎日お使いの化粧品が、どんな風に作られ、気になったことはありませんか?
今回は、現在開発中の「日中美容UVクリーム」の試作品を作るため、トキワさんの工場がある岐阜県で行った実験の様子をレポートします!

代表の住田と行ってきました
最高の製品をお客様にお届けするために、私たちのチームがどんなこだわりを持って開発に臨んでいるか、その舞台裏を少しだけお届けします。
今回の処方は水と油を混ぜたO/W系(オイルインウォーター処方)で、真空乳化釜という装置で製造していきます。
ざっくりとした工程はこんな感じです。
水相を作る
油相を作る
2つを混ぜ合わせる
ホモミキサーで乳化
完了
それでは順番に見ていきましょう!
①すべての基本、丁寧な「計量」から
まず初めは、原料の計量です。
製品の品質を決める非常に重要な工程のため、一つ一つの原料を正確に、慎重に量り取っていきます。

②こだわりが光る「エキス」のブレンド
次に、美容成分(エキス)などを混ぜていきます。実はこの工程に、私たちのこだわりが詰まっています。
【こだわりポイント①】熱に弱い美容成分を守るために
工場実験の際にはエキスを他の原料と一緒に加熱しながら混ぜていました。
このひと手間が、成分の効果を最大限に引き出すための重要なポイントにつながります。

③水相を作る
写真は水溶性増粘剤を加えている様子です。ディスパー撹拌しながら、少しずつ加えていきます。
混ぜ合わせた水相は「濾過(ろか)」の工程へ。
【こだわりポイント②】万が一も逃さない、念のための工程
この過は、当面、溶け残りやごくわずかな余裕があった場合に備えた「念には念を入れた」安全のための工程です
。
こちらが真空乳化釜です!

作った水相を丁寧に投入します。

投入完了!蓋を閉めて油相が出来上がるまでスタンバイします。

④油相を作る
油相です。

この中に紫外線防御剤なども加えて、混ぜていきます。


⑤いよいよクライマックス!「乳化」工程
すべてのクリームの準備が整ったら、いよいよ状態にしていく「乳化(にゅうか)」工程です。本来は慣れない水分(水相)と油分(油相)を、専用の大きな「真空乳化釜」を使い、均一でなめらかなクリームにしていきます。
釜の窓から、中の様子を真剣に眼差しで見守るすみしょう。
テクスチャー、色、香り…すべてが理想通りに判断して、五感を研ぎ澄ませてチェックします。

⑥感動の瞬間!なめらかなクリームの完成
そしてついに…! 雪のように白く、ツヤのある美しいクリームが完成しました。 このクリームが、
皆様のお肌に届く「日中美容UVクリーム」の原型です。


⑦実機試作後の反省点
実は実機試作では粘度やpHが想定より高くなりました。
ラボ試作品と実機試作品で異なる物性値を示すトラブルはよくあります。
早速ラボと工場実験で再検討!
エキス成分の添加工程をこちらの希望通り、冷却後添加に変えることで製品の品質も改善されました。
ラボ試作では小スケール冷却に時間はそこまでかかりませんが、実機試作では量が多い分冷却に時間がかかります。
その影響で熱に弱いエキス成分が分解され、物性値に影響が出たのではないかと予想しています。
同じものを入れても、順番だけでこのような影響が出ます。
またラボスケールと工場スケールでは同じ順番でもスケールによって影響が出ます。
工場スケールでも実機試作をもう1回確認していただいたひと手間で、安心して製品化を進めます。
実機試作の大切さ、立会いの重要性を再確認しました。
おわりに
いかがですか?
たった一つのクリームを作るために、これだけ多くの工程があり、そこには私たちの「お客様に最高のものをお届けしたい」という想いと、細やかなこだわりが込められています。
協力工場の皆様と何度も試作と検討を重ね、一つの製品が形になっていきます。
皆様に心から満足していただける製品をお届けできるよう、私たちの挑戦はまだまだ続きます。

